賃貸アパートを建てた老夫婦の苦悩
株は26年ぶりの高値と上がっていますが、それより先に
不動産の方が、プチバブルといわれていて、上がっているようです。
(不動産投資)
はたして不動産は、安定して収益が得られるのでしょうか?
投信でも、毎月分配型が一時人気がありました。
アパート・マンション経営も、家賃収入が毎月入るので
いいように感じます。
いずれにしても、毎月入るという言葉にどうも弱いようです。
私がYAHOOニュースで目にしたのが、テレビで放映された
高齢の夫婦の事例でした。
農作業が大変になってきた老夫婦が、農地として利用しなければ
固定資産税が高くなってしまうので、大手不動産会社の示した
空室の有無に連動しない家賃保証に、乗っかり、1億円の借金を
してアパートを建てたという事例でした。
友人の知り合いにも、億という借金をしてマンションを建てたが
破産して、マンションを立ち退かなければならないという
同じような話がありました。
結局、借りた億の返済が滞れば、競売にかけられてしまいます。
その方も、土地は自分の農地で、他の土地を売って借金返済に
当てても、空室が増え、補てんがきかなくなり、破産したそうです。
以前に読んだ本に、アメリカの投資の天才が、株で儲けたお金で
不動産投資をして、大損したというのがありました。
株式投資の天才でも、不動産投資は、素人で、不動産の専門家に
儲けられたのだなと思いました。
(不動産の利回り)
不動産投資では、税金、利息、維持管理費等の経費を引いた後の
実質利回りが、5%得られたら十分成功といえるそうです。
実際、かなりの資産家でアパート・マンション経営をしている
私の友人が「今は、4%得るのも大変よ」と言っていました。
(自分の経験から)
相続の賃貸マンションを、後妻との裁判が決着するまでの2年間
私が管理していたのですが、それはそれは、大変でした。
(後妻はじめ、大抵の人は、家賃収入が全部自分のものみたいな
感覚があるのが不思議です)
① 管理会社のエイブルとミニテックから携帯に電話が入るのが
まずストレス。何号室が出ます、トイレの水が漏れたので
修理してくださいetc.
② 週に1回掃除に行く。内廊下、階段に掃除機をかけ拭き掃除。
木の枝を切ったり、雑草取り(自分の家はシルバー人材に頼んで
雑草を取ってもらうのに)ゴミ置き場の分別。
夏は、汗だく。冬は雪が降ったら雪かき。
③ 修繕はなるべく自分でする。ポストのダイヤルが壊れたときも
ダイヤルをメーカーから取り寄せ、自分で交換。
電球の交換は当然。
リフォームは、風水の色で、ヨーガの友人の工務店に依頼 。
彼からも、しっかりした大家さんは、網戸の修理も自分で出来るといわれ
ました。
おかげで、売却すると時に、管財弁護士さんに、修繕費をよくこれだけに
押さえましたねと感心されました。
売却している時にリュウマチが発症したのですが、リュウマチでは
管理は無理。同様に老夫婦にも、無理だと思います。
父の時代は、不動産神話と言われるくらい、不動産で財産を持つことが
ステイタスでした。
ところが、相続税にしても、遺産を分けるにしても、現金です。
売却して現金に換えないことには、払えません。
不動産は半分以下になっていましたので、(同じ時期、相続して売却した
友人は1/4だったと言っていました)売却益は出なかったので、
その分の税金こそなかったものの、相続はみんなで仲良く分けるのだな
(税務署、税理士、弁護士、不動産屋さん、銀行、家族)と思ったものです。
私は、不動産投資より投資信託で運用してもらう。と考えていましたので、
相続が和解するやいなや、マンションは売却して、
どんどんさわかみ投信に移していったわけです。