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エンデの遺言ー根源からお金を問うこと

 

昨日、久しぶりに会った娘に、「エンデの遺言」という本を

薦められました。早速購入して読んでいる途中ですが、

お金について、感じていたことを、深く考えるよい機会と

思いました。

 

(2つの異なった種類のお金)

世界をおおう金融システムとその上に乗って自己増殖する貨幣は、

人間労働の成果と自然を含む価値高い資源を、貧しい国から富める国

へと移す道具となっています。

実際、世界をめぐる貨幣は300兆ドル(年間通貨取引高)

国々の国内総生産(GDP)の総計は30兆ドル。

これは、まさに実体経済と金融経済のどんどん開く差に他なりません。

ミヒャエル・エンデは、

「重要なポイントは、たとえばパン屋でパンを買う購入代金としての

お金と、株式取引所で扱われる資本としてのお金は、2つの全く異なった

種類のお金であるという認識です」と言っています。

世界に存在すありとあらゆる格差なによりも貧富の格差を生み、

その格差あるところに、マネーの利益チャンスは無限に広がっていくのです。

「もう1度、貨幣を実際になされた仕事や物と対応する価値として位置ずけ

るべきだということです。そのために、現在の貨幣システムの何が問題で

何を変えなくてはならないかを、皆が真剣に考えなければならないでしょう。

人類がこの惑星の上で今後も生存できるかどうか決める決定的な問いだと

私は思っています。非良心的な行動が褒美を受け、良心的に仕事をすると

経済的に破滅するのが、今の経済システムです」と。

鋭く本質を突いています。

童話作家と思っていたエンデは、日頃考えているお金への疑問、

問題意識を「モモ」やあらゆる機会をとらえて繰り返し訴えてきたのです。

「お金の問題では、どう考えるべきかの規範が過去には何もない。

ファンタージーは、将来起こる物事を思い浮かべることができるのです。

これから起こることを予測し、そこから新たな基準を得なければなりません」

と語っています。

 

ソフトバンクファンド10兆円

 ソフトバンクサウジアラビアで10兆円ファンドといわれる

ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を立ち上げたというニュースを

見ました。

ソフトバンクファンドの運用利益44%なんていう記事も目にしました。

 

また、サウジアラビア汚職事件で、拘束された王子の保釈金が

1兆円。汚職での損失が11兆円だとか。

 

同じ紙面で、65歳の独女があと5年で退職するけれど

貯蓄が450万円しかないので、老後破産になりそうとか。

 

まさにエンデが危惧したことが、今の世では日常茶飯事に

おきているのです。

 

私自身も、コツコツ自力で貯めたお金より、ここのところの

株高で、投資信託の利益ででた金額が上回りました。

投資信託ですから、コツコツと長期で積立した感はあるものの

実際の生活で使うお金はリアルですが、積立や運用利益は

数字だけのように思えてなりません。

自分自身も2つの異なった種類のお金を持っているわけです。

そして、仮に相続で娘達に残せたとして、真っ先に取るのは

税務署(国)です。(相続税国税

エンデが言うように、将来を想像し、どうカッコ良くお金を

使うか、真剣に考えなくてはなりません。

 

エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)

エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)